アーモンドのコレステロール降下効果
アーモンドを含む食事メニューでコレステロール降下剤
に等しい効果を実現
7月22日、アーモンドを含む食事メニューによってコ
レステロール降下剤に等しい効果が得られたことが医学
雑誌Journal of the American
Medical Association(JAMA
)にて発表されました。この発表はトロント大学医学部
・栄養学部教授でセイント・マイケル病院内分泌代謝科
医師であるディビット・ジェンキンズ博士によって提案
された「ポートフォリオ食事プログラム」を用いた実験
結果に基づくものです。実験では、コレステロール降下
剤と同等のコレステロール値降下が認められただけでな
く、血管障害の兆候であり、心疾患を引き起こす要因に
もなるC反応性たんぱく質値の降下も確認されました。
「ポートフォリオ食事プログラム」とはアーモンド、大
豆性たんぱく質、水溶性食物繊維、植物ステロールなど
個々にコレステロール降下効果を持つ4つの栄養素でで
構成された食事メニューです。アーモンドはその中に含
まれた唯一のナッツで、基本栄養素をはじめ、植物性た
んぱく質、食物ステロール、食物繊維など様々な栄養素
を豊富に含んでいることから、ポートフォリオ食事プロ
グラムを凝縮したような食品と言えます。そして、C反
応性たんぱく質値降下は、アーモンドに含まれる栄養素
の中でも特に含有量の多いビタミンEによるものと考え
られます。
「コレステロール降下のための食事療法はその効果が緩
やかなため、薬に比べ効果が低いと考えられていました
。しかし、アーモンドなどの個々の食品の持つ降下効果
は確認されており、先日の米国食品医薬品局によるアー
モンドの心疾患に関するヘルスクレームの認定もその科
学的根拠によるものです。そして今回それらの食品を組
み合わせて相乗効果を引き出すことで薬と同等の効果を
得られることが始めて認められたのです。」とジェンキ
ンズは述べています。
茨城キリスト教大学教授板倉医学博士は「今回の発表で
、食事処方によっては、薬剤と同等の効果が期待できる
ということが示されたということは、意義のある報告と
考えられる。
アーモンドの摂取がコレステロールの低
下に効果があるとする最近の報告をふまえて、FDAが
心臓病の予防にアーモンドを毎日摂取するように、推奨
している。日本食にアーモンドをどのように取り入れて
いくか、検討すべき最近の報告と考えられる。」と述べ
ています。
3回目となる今回の実験では初めてコレステロール降下
剤との直接比較が行われました。実験は、トロント大学
において通院方式で1ヶ月間無作為に3グループに分け
られた46人の高脂血症患者を対象に行われました。3
つのグループの内訳は、全粒小麦シリアルと低脂肪乳製
品を基本とした低飽和脂肪酸の米コレステロール教育プ
ログラム(NCEP)Step 2制限食が16人、前
述の食品にlovastatin 20mgを加えた低
飽和脂肪Step 2制限食が14人、植物ステロール
(1.0g/1000kcal)、大豆性たんぱく質
(21.4g/1000kcal)、水溶性食物繊維(
9.8g/1000kcal)とアーモンド (14g
/1000kcal) というポートフォリオ食事プロ
グラムが16人です。空腹時の血液、血圧、体重はそれ
ぞれ0週目、2週目、4週目に計測されました。
その結果、悪玉(LDL)コレステロールがアーモンド
を取り入れたポートフォリオ食事プログラムで約31%
(±3.6%)、コレステロール降下剤入りStep
2制限食で約29% (±3.2%)コレステロール
値が降下したことが確認され、統計学的に差がない結果
となりました。尚、Step 2 制限食においてはわ
ずか8% (±2.1%) の降下しか認められません
でした。このことからもアーモンドにはコレステロール
降下剤と同等のコレステロール降下効果があることが確
認されたのです。
過去2回の実験も同じ食事メニューで同様の結果が継続
して得られていましたが、今回は直接コレステロール降
下剤と比較し、やはり薬と同等の効果が確認されました
。これは高脂血症を始めとする生活習慣病患者への基本
治療は栄養と食生活の見直しから、という厚生労働省や
健康日本21運動などの指針を後押しするものとなります。
コレステロール値が高い人はもちろん、正常な人もアー
モンドなどを食生活に取り入れることで悪玉 (LDL
) コレステロール値を下げ、健康な心臓を保つことが
できます。例えば、
間食にポテトチップスなどの食べる代わりにアーモンド
を選ぶといったような、ちょっとした変化が健康につな
がるのです。
|
|