2008年産カリフォルニア・アーモンド最終作柄予想 15億ポンド



 6月30日(現地時間)、米国農業統計局(NASS)は、今年2008年産カリフォルニア・アーモンド生産量の最終予想を15億ポンド(約68万千トン)と発表した。予想収穫面積は、66万エーカー(26万7千ヘクタール)。

 この予想量は5月の第1次予想、14億6千万ポンドから3%の上方修正で、昨年2007年産の13億8千万ポンド(2008年5月末時点)からは8.7%の増産となり、史上最高の生産量を3年連続で更新する事となる。 主要品種ノンパレルは総生産量の約36%、前年比3%増の5億3千8百万ポンドと若干の増産予想となっている。

 この増産、豊作の要因は作付収穫面積の増大(昨年比予想7.3%増)と、開花受粉期の好天による所が大きい。 2002年に史上初めて10億ポンドを超えて以来、6年で5割増レベルに達する事になる。一方、この連続増産予想と、ついに15億ポンド時代到来と言う事実に対して、産地サイドは冷静、或いは販売に当たってはむしろ慎重な姿勢を見せている。その背景として、

・ 出荷の増大 (今期は前年比+17%、来期も2桁増を予想)
・ 灌漑用水の問題表面化(今年もさることながら、2009年産への影響を懸念)
・ 2009年産以降減産の懸念(水の問題、樹木の疲弊、作付面積の頭打ち)
・ 生産コストの高騰(蜜蜂、肥料、農薬、燃料、水、人件費等の上昇による採算の悪化)
・ ドル安
・ 他のナッツの高値

と言った、基本的需給見通しと中長期的構造的な要因があげられる。

 全体が増産の中、日本市場で留意すべき点は、主用品種のノンパレル及び、カーメルがほぼ前年並みの作柄と見られる事、昨年程ではないにしろ小粒寄りとなると見られる事がある。この発表前の相場ではミッション、ビュート種がポンド当り2jを割っていたのに対しノンパレルシュープリームの中粒は2j台半ばとなっていて、ノンパレルのプレミアムは史上最高となっており、カーメルもそれに次ぐ人気品種としてプレミアムが大きくなってきている。品種、サイズ、グレードを指定する買い付けが主流の日本市場には、やりづらい環境となっている事は否めない。

 今後1年余りの需給見通しを占う上での、大きな材料は今回の最終予想の発表で、出揃った事になり、産地及び市場は2008年秋以降の本格的な取引を開始するものと見られる。ただ一方、世界的には例年に比べこの発表前には、新穀の売り買いが早く進んでいるとも見られ、産地サイドは来年の減産懸念も念頭に慎重な販売方針をとる可能性が高い。又、ノンパレルはインド向け殻付、中東市場向けの需要が更に高まると見られる事を留意したい。

カリフォルニア産アーモンド 作柄予想と生産実績

[解説-NASSレポートより]


カリフォルニア・アーモンドの作柄予想は、アーモンド・ボード・オブ・カリフォルニア(ABC)が資金を提供し、米国農務省の機関、NASSによって実施発表される。 5月に発表された予想がSubjective Crop Estimateと呼ばれ、アーモンド生育初期(4月頃)に生産者への聞き込み調査を基に算出するのに対して、今回の作柄予想はObjective Crop Estimateと呼ばれ、生育中期の農園を実際に立ち入り調査し、客観的、統計学的に算出されるもので一般的に後者の方が信頼度は高いとされる。

今年の調査は5月29日から6月22日に亘り、816の農園、1,632本の樹木から摘果調査の上データが作成されている。 樹木1本当たりの平均結実数は7,452(昨年比1%増)、ノンパレルだけで見ると7,259(昨年比1.4%増)となっている。
 又、今年摘果されたアーモンドは99%が健全な状態及び形状であったことが報告されている。

総生産量はさらに、1粒当たりの平均重量(1.43g、昨年比3%減)、1エーカー当たりの平均樹木数、予想収穫面積(660,000エーカー)といった基礎データをベースにし、さらに収穫時期までの水分の減少等、調整を加えて算出される。

尚、CASSは今回の予想値に対して、1,372百万から1,628百万ポンドの間に最終生産量が収まる確率は80%としている。