2004年産カリフォルニア・アーモンド最終作柄予想10億8千万ポンドへ下方修正

6月30日(現地時間)、カリフォルニア州農業統計局(CASS)は、今年2004年産カリフォルニア・アーモンド生産量の最終予想を10億8千万ポンド(約49万トン)と発表した。ベースとなる予想収穫面積は55万エーカー(223,000ヘクタール)。

この予想量は5月の第1次予想、11億ポンドから2%の下方修正されたものの、昨年2003年産の、10億3千3百万ポンドからは4.5%の増産となる。 主要品種ノンパレルは前年比3%増の3億9千万ポンド、総生産量の約36%の予想となっている。

又、調査時点でのアーモンド全品種一粒当たりの平均重量は昨年比13%軽くなっており、昨年に比べ小粒寄りの作柄を示唆している。

今年カリフォルニアでは、アーモンドの開花が2月中旬に始まったが、2月末までは激しい降雨や強風に見舞われ、生産者はミツバチによる受粉がかなり制限されたと見ていた。しかし、その間の気温が比較的低かった事と湿度が高かった事により開花期間が長くなり、さらに早咲き種と遅咲き種の開花期間に十分なオーバーラップ(重なり)がみられ、当初懸念していた程の受粉障害は回避された模様である。

3月に入ってから天候は回復し高温となった為、特に樹齢の若いアーモンド農園を中心に順調に結実し、現時点で例年より10日から2週間程早く生育していると言われる。

カルフォルニア・アーモンド作柄予想と生産実績

[解説-CASSレポートより]


カリフォルニア・アーモンドの作柄予想は、アーモンド・ボード・オブ・カリフォルニア(ABC)が資金を提供しているものの産業、業界の思惑の影響を排除する為、カリフォルニア州政府、農務省の機関、CASSによって実施発表される。 5月に発表された予想がSubjective Crop Estimateと呼ばれ、アーモンド生育初期(4月頃)に生産者への聞き込み調査を基に算出するのに対して、今回の作柄予想はObjective Crop Estimateと呼ばれ、生育中期の農園を実際に立ち入り調査し、客観的、統計学的に算出されるもので一般的に後者の方が信頼度は高いとされる。

今年の調査は5月26日から6月18日に亘り、749の農園、1,498本の樹木から摘果の上データが作られた。 樹木1本当たりの平均結実数は7,162(昨年比2%増)、ノンパレルだけで見ると6,676(昨年比9%増)となっている。

総生産量はさらに、1粒当たりの平均重量(1.45g)、1エーカー当たりの平均樹木数、予想収穫面積(550,000エーカー)といった基礎データをベースにし、さらに収穫時期までの水分の減少等、調整を加えて算出される。

又、今年摘果されたアーモンドは98.4%が健全な状態及び形状であったことが報告されている。 CASSは今回の予想値に対して、1,020百万から1,140百万ポンドの間に最終生産量が収まる確率は80%としている。




この発表を受け、カリフォルニア産地生産者、販売業者は2003−04年期のより具体的な販売計画をたて活発な販売に入るものと見られる。 産地関係者の間では、第1次予想から2千万ポンドの下方修正されたものの、大勢に影響はないと受けとめられており、主要品種のノンパレル シュープリム新穀に対する唱え値、ポンド当たり$2.30前後といった、事前の価格相場を支持する機運が高いものと見られる。こういった1998年以来の高値水準の背景として次のようなことがあげられる。

1)記録更新を続けるカリフォルニア・アーモンドの出荷
世界的なアーモンドの需要の伸張により、カリフォルニア・アーモンドの出荷量は5期連続で伸長を記録しており、今期(2003年8月〜04年7月期)は5月末までで前年同期比、3.2%増となっている。 今期通年では昨期並の9億8千万ポンドから10億ポンド前後の出荷量が見込まれている。

2)来期の供給量見通し
今期、カリフォルニアの通期出荷量を10億ポンドとすると来期(8月1日〜)への繰越在庫は1億5千万ポンド程度と予想され、新穀の10億4千万ポンド(4%のロスを差し引いた)と合わせた予想供給量は11億9千万ポンドとなり、今期2003/04期の供給量を若干上回る。 ただし、世界全体の予想供給量はスペインの大幅減産の影響もあり、今期とあまり変わらないものとなると見られている。従って5期連続拡大してきた消費の伸びは、来期物理的に制限される事となる。又、来期供給量はほぼ来期中に出荷され、期末産地在庫(2005年期への繰越)は、わずかとなると見通しである。

3)スペインの減産
カリフォルニアに次ぐ2番目のアーモンド産地であり、カリフォルニア・アーモンドの最大の輸出先であるスペインの今年の作柄は、受粉期の寒波と霜による被害により、不作だった前年の2万8千dからさらに大幅減産の1万5千d程度と予測されている。 従ってその不足分はこれまで以上にカリフォルニアに依存する事になると予測される。

4)ドル安
米ドルは対主要通貨に対して引き続きドル安傾向にあり、カリフォルニア・アーモンド出荷量の70%を占める輸出には好条件となっている。特にユーロ高はカリフォルニアからの最大輸出市場のヨーロッパにおいてはコスト高緩和の要因となる。