■2003年産カリフォルニア・アーモンド最終作柄予想
10億ポンドへ上方修正

6月26日(現地時間)、カリフォルニア州農業統計局(CASS)は、今年2003年産カリフォルニア・アーモンド生産量の最終予想を10億ポンド(約45万4千トン)と発表した。ベースとなる予想収穫面積は53万エーカー(214,000ha)。 

この予想量は5月の第1次予想、9億2千万ポンドから9%の上方修正、さらに史上最高だった昨年2002年産の、10億8千3百万ポンドからは8%減産となる。主要品種ノンパレルは前年比20%減の3億5千万ポンド、総生産量の約35%の予想となっている。 

又、調査時点でのアーモンド全品種一粒当たりの平均重量は昨年比18%重くなっており、昨年に比べ大粒寄りの作柄を示唆している。日本で需要の高いノンパレル種の大幅減産と、大粒寄りの予想は日本のノンパレル需要家、特に小粒のユーザーにとっては懸念材料となる。

今年カリフォルニア・アーモンドの開花受粉期間は、断続的に降雨と低温に見舞われ、必ずしも理想的なものではなかったが、事前に懸念されていた程大きな悪影響はなかったとみられる。ほとんどの品種の結実状況は総じてよいと言えるが、唯一ノンパレルは開花、結実とも芳しくなく更にばらつきが大きい。 現時点での生育状況は5月下旬から6月上旬の高温晴天に助けられたものの、例年に比べ若干遅れ気味となっている。


[解 説]-------------------------------------------
カリフォルニア・アーモンドの作柄予想は、アーモンド・ボード・オブ・カリフォルニア(ABC)が資金を提供しているものの産業、業界の思惑の影響を排除する為、カリフォルニア州政府、農務省の機関、CASSによって実施発表される。 5月に発表された予想がSubjective Crop Estimateと呼ばれ、アーモンド生育初期(4月頃)に生産者への聞き込み調査を基に算出するのに対して、今回の作柄予想はObjectiveCrop Estimateと呼ばれ、生育中期の農園を実際に立ち入り調査し、客観的、統計学的に算出されるもので一般的に後者の方が信頼度は高いとされる。

今年の調査は6月2日から6月21日に亘り、777の農園、1,554本の樹木から摘果の上データが作られた。 樹木1本当たりの平均結実数は昨年比14%減の7,002、ノンパレルだけで見ると24%減の6,110となっている。総生産量はさらに、1粒当たりの平均重量(1.67g)、1エーカー当たりの平均樹木数、予想収穫面積(530,000エーカー)といった基礎データをベースにし、さらに収穫時期までの水分の減少等、調整を加えて算出される。

又、今年摘果されたアーモンドは97.6%が健全な状態及び形状であったことが報告されている。CASSは今回の予想値に対して、934百万から1,066百万ポンドの間に最終生産量が収まる確率は80%としている。
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この発表を受け、カリフォルニア産地生産者、販売業者は2003−04年期のより具体的な販売計画をたて活発な販売に入るものと見られる。 産地関係者の間では、第1次予想から8千万ポンドの上方修正について、多少の驚きはあるものの一般的には冷静に受け止められており、拡大する需要を満たす為にはむしろ歓迎するムードが強い。その背景には下記のような点があげられる。


1. 世界的なアーモンド需要の増大
世界的なアーモンドの需要の伸張により、カリフォルニア・アーモンドの出荷量は4期連続で大幅な伸長を記録しており今期(2002年8月〜03年7月期)は、5月末までで既に前年通期の数量を上回リ、前年同期比は17%増となっている。 今期通年では9億7千万ポンド程の出荷量が見込まれている。

2. 来期への繰越しと供給量
来期(8月1日〜)への繰越在庫は1億5千万ポンド程度と予想され、新穀の10億ポンドから4%のロスを差引いた9億6千万ポンドと合わせた、予想供給量は11億ポンドあまりで、今期2002/03期の供給量を若干下回る。 従って、来期の更なる需要拡大は制限される事となる。

3. 2004年産減産の可能性
アーモンドは他の果樹、ツリーナッツ産品同様、豊作が続くと樹木の疲弊により減産となる傾向があり、産地では来年2004年は減産の可能性が高いと見ている。 更に開花期に悪天候に見舞われ受粉が制限された場合、大きな減産となる可能性がある。

4. スペインの減産
カリフォルニアに次ぐ2番目のアーモンド産地であり、カリフォルニア・アーモンドの2番目の輸出先であるスペインの今年の作柄は、受粉期の霜による被害により前年の7万ォから大幅減産の3万ォ程度と予測されている。 その不足分はよりカリフォルニアに依存する事になると見られる。 

5. ドル安
現在、米ドルは対主要通貨に対して前年に比べドル安傾向にあり、特にカリフォルニアからの最大輸出市場のヨーロッパのユ−ロは対米ドル昨年に比べ大幅高となっており、カリフォルニア・アーモンド出荷量の70%を占める輸出には好条件となっている。