■2003年産カリフォルニア・アーモンド 第一次作柄予想を9億2千万ポンドと発表

カリフォルニア州モデスト発;現地時間5月9日、カリフォルニア州農業統計局(CASS)は、 今年2003年産カリフォルニア・アーモンド生産量の第一次予想を9億2千万ポンド(41万7千トン)と発表した。 この数字は昨年の生産量、10億8千3百万ポンドから約15%の減産予想となる。 ベースとなる予想収穫面積は昨年と変らず、530,000エーカー(約214,000ヘクタール)。

 今回の作柄予想は、Subjective Crop Estimateと呼ばれCASSによる収穫面積予想とアーモンド生産者への 主観的な作柄予想の聞き込み調査をベースに算出発表されている。 これに対し実際の農園、樹木、果実の生育状況を実地調査して行なわれるObjective Measurement Surveyの結果は、 最終作柄予想として6月26日に発表される予定である。

 この発表を受け、世界最大のアーモンド供給会社、ブルーダイヤモンド・グロワーズ(BDG)の社長兼CEO、 ダグ・ヤングダールは2003年期のアーモンド市場の見通しについて次の通り主要市場向けに配信した。

【2003年カリフォルニア・アーモンドの作柄と世界の供給量】
 5月9日、CASS発表の9億2千万ポンドは前年比15%の減産で、更に加工、処理、不可食分選別によるロス、 4%を差し引くと8億8千3百万ポンドとなります。 二番目の産地、スペイン産アーモンドは、 氷点下となる寒波など天候不順により、昨年の7万・から60%減産の2万8千・(6千2百万ポンド)と予想されています。 他の産地生産量を加えた2003年の世界のアーモンド総生産量は前年比20%減の10億ポンド強(46〜47万・)と推定され、 繰越し在庫を加えた総供給量は12億ポンド余り(47万5千・)と前年比13%減となります。

【世界のアーモンドの消費】
 2002年度のカリフォルニア産アーモンドは史上最高の生産量であったにもかかわらず、 右肩上がりの成長を続ける世界市場において順調に消費されてきました。 世界の消費の拡大は14%に及び、3年連続の2桁伸長を記録しました。 しかしながら現時点での見通しでは、2003年期の供給量はこの成長を支えるには到らず、 むしろ7%程減退を余儀なくさせるものと考えられます。

【作付け面積と収穫面積について】
 CASSによる2002年のカリフォルニア・アーモンドの作付面積に関するレポートも発表しており、 総作付け面積は590,000エーカーで前年の595,000から減少したと報告していますが、 収穫面積は530,000エーカーで変っていません。

 新規作付は引き続き減少傾向にあり、1998年42,801エーカー、1999年28,594エーカー、2000年19,787エーカー、 2001年14,574エーカー、2002年9,860エーカーといったレベルとなっています。 生産者が追加作付を検討するには、投資に見合うリターン(価格)の改善見通しが必要で、 仮に近い将来作付け面積が増加に到ったとしても、生産量にはっきり現れるには少なくとも2007年まで待たなくてはなりません。

【エーカー当たり生産量】
 2003年の1エーカー当たりの平均生産量は、1,735ポンドと予想され、 2002年に続いて史上2番目の単収となります。 ノンパレル以外の品種の作柄が比較的良いと見られるのに対し、 ノンパレルの単収が悪い事が減産に影響しているようです。

 少し長期的な展開として考えて見ますと、 当面は若い農園がその初期の生産樹齢に達するにつれ、 平均単収はゆっくりと上がっていくと推測できますが、 老齢農園の生産性低下が進行するにつれ、やがて横ばい現象をみせてゆくと考えられます。

【カリフォルニア・アーモンドの生産動向と出荷量】
 開花期の天候が順調だった事から、この予想数量は事前の予想を若干上回るものとなりました。 懸念されたエルニーニョによる異常気象は起こらず、 開花受粉期に大禍ない天候が2年続いた事になります。 ただし、歴史的に見て3年連続の大豊作は確率として少し考えにくいと言えます。

 今期、カリフォルニアは昨年7月から4月末までで既に7億8千万ポンド出荷しており、このペースで行くと、 9億5千万ポンドを出荷すると考えられます。 過去20年間の世界の消費伸長率は、 年平均4.8%ですが過去5年で見ると9.2%になります。しかしながら、 この成長のペースは2003年期供給量から考えれば、維持する事は困難です。 減少傾向にある作付け面積からするとこうした状況(消費増大が制限される)は向こう数年続くものと考えられます。
 スペインの減産を考慮するとカリフォルニアへの依存度が尚一層強まり、 2003年期に今期並の出荷数量を求めるプレッシャーが発生すると思われます。 つまり総供給量の増大が可能となるまでは、消費増大のペースに対し、 ブレーキをかけなければならない状況と言う事になります。

【主要市場におけるアーモンド消費の増大】
 アーモンド消費の拡大は新興市場のみならず、成熟市場でも起きています。 1995年以来、アメリカ国内、西欧、アジアの三大市場において、夫々おおよそ1億ポンドづつ増えています。 1995年からの成長率で見てみますと、アメリカが85%、西欧が43%、アジアが123%となっており、 全世界でアーモンドの消費が底上げとなったと言っていいでしょう。

【2003年世界のアーモンド市場展望】
 アメリカ国内では、そのおいしく、健康的で、 栄養豊富という面から消費者が積極的に食事に取り入れる事による好調な消費が続くでしょう。 多くの輸出市場においても、特にこの間の米ドル安によりアーモンドが割安となっている地域を含め、 需要は堅調に推移すると見られます。

 従いまして、カリフォルニア・アーモンドに対する世界の需要は、 供給さえ潤沢であれば成長を続けると考えられます。 しかしながら、2004年の収穫面積は減少が予想され、供給は短期的には更に制限される可能性があります。 この急速に成長している世界のアーモンド消費が2003年収穫年度において供給が抑制される為、 アーモンド価格は向こう数ヶ月、そして更に数年は、安定或いは強含みの市場相場が続くと考えられます。 又ノンパレル種の生産比率は過去最低の38%を若干下回ると予想されます。 従って、ノンパレルに対するプレミアムは高いレベルを維持すると思われます。

 過剰供給が何年も続く事を懸念していた時代は終わり、 そして将来の更なる消費拡大には恒常的な大きな生産量が必要となったと言えるでしょう。

作柄予想グラフ(PDF) 2003年アーモンド市場展望(PDF)