■2002年産カリフォルニア・アーモンドの 市況について

2002年産カリフォルニア・アーモンドの9億8千万ポンドという記録的な最終作柄予想を受け、 産地生産者、販売業者は2002−03年期のより具体的な販売計画をたて活発な販売に入った。 産地関係者の間では、この豊作予想を一般的に冷静に受け止められており、 むしろ歓迎する向きもあると言われている。

今秋、この様な史上最高の豊作予想にもかかわらず、カリフォルニア・アーモンドの産地ドル建て価格は前年比、 丸粒製品が15〜30%、スライス等加工品が20%前後の高値スタートとなった。 その背景には、昨年の様な供給過剰懸念による生産コストを下回る価格から一転、 世界的に大幅な伸張を続ける消費により、将来長期的に需給がバランスの取れたものとなる見通しとなった事があり、 価格も生産者にとって健全なレベルになってゆく過程と言われている。 いずれにしても、この大きな生産量は当面の潤沢な供給と手頃な価格を約束するものであり、 市場、ユーザー、消費者にとって喜ばしいニュースである。

今期から来期にかけての見通しについて、産地サイドの見方は次のようになっている。

1.世界的なアーモンド需要の増大
世界的なアーモンド需要の伸張により、前年、 及び今期のカリフォルニア・アーモンドの出荷量は大幅に増大しカリフォルニアからの需要は年間8億ポンド台となってきている。 実際2001−02期(8−7月)の出荷量は前年比11%増の8億23百万ポンドとなった。 又注目すべき点はアメリカ国内市場始め、 伝統的な成熟市場と言われるヨーロッパ、日本、更にはインドや中国といったアジアの新興市場と、 ほぼ世界全域で消費が伸張している事である。
この背景には、カリフォルニア・アーモンドの安全面、栄養面に対する消費者、ユーザーの理解と、 中長期的に安定的な供給、他のナッツと比較してもリーズナブルなコストが貢献していると考えられる。 従って今期も引き続き堅調な需要が継続するものと期待されている。

2.期末在庫と繰越の枯渇
2001/02期のカリフォルニアの未出荷在庫は7月末で計算上約7千6百万ポンド(ABC)となっており、 実質2002年産が出荷可能となる8月末には実質払底状態まで圧縮されるたと見られる。 従って2002/03期の実質的な供給量は、予想生産量に基づくとロス(約4%)を差引いた9億4千万ポンド程度となる。

3.2003年産減産の可能性
アーモンドは他の果樹、ツリーナッツ産品同様、 豊作の翌年は樹木の疲弊により減産となる傾向があり、 特に過去史上最高の豊作を記録した翌年は必ず減産となっている。 その経験則から産地では専ら来年2003年は受粉期の天候が順調でも減産となると見ており、 万一悪天候で受粉が制限された場合、大きな減産となる可能性があると見ている。

4.カリフォルニアの生産量寡占
世界の生産量に占めるカリフォルニア・アーモンドの比率は75%を超え、実質的に輸出余力のある競合産地は無い。

5.ドル安
現在、米ドルは対主要通貨に対してドル安傾向にあり、特に最大市場のヨーロッパのユ−ロ始め、日本円も高く、 カリフォルニア・アーモンド出荷量の70%以上を占める輸出には好条件となっている。

6.リザーブ
カリフォルニアのアーモンド生産者及びハンドラー(製造販売会社)は2003年の減産に備え、 2002年産の一部を来年夏、秋以降、或いは2003年期まで自主的にリザーブし、早期には販売出荷しない措置を取るものと見られる。

更に今後留意する点と予想される展開には、次の点があげられる。


5月〜6月がやや低温気味に推移した為、例年に比べ収穫が昨年に比べ1〜2週間遅れた。

世界的に市場在庫が少なく、2002年産が出荷可能となる9月から10月には産地サプライヤーの製造供給能力を超える 大量の需要と出荷が予想され、需要期の秋、年末にかけて多少の混乱が懸念されていた。 更に、輸出出荷のピークを迎えた9月末に北米西海岸の積出港で、労使交渉のもつれからロックアウト状態となり、 荷役が完全に止まった為、大混乱となった。

早生種で最初に収穫されるノンパレルは例年9月には出荷可能となったが、早期出荷のプレミアムがつく事となった。

豊作型の常として小粒よりの作柄となりノンパレルでは27/30が中心サイズと言われ、 特に需要の高い23/25より大粒は、供給が限られ価格に大きなプレミアムがつく事となった。

予想生産量に対して実際の生産量がある程度はっきりしてくるのは12月〜1月とみられる。